業界別賃上げ率推移グラフ2024年、賃上げ率が最も高い業界は建設業と予測されました。次いで、生活関連のサービス業、卸売・小売、運輸・郵便などのサービス業の賃上げ率が高いと予測されています。一方で、昨年までインバウンドの影響もあり人手不足が続いていた宿泊・飲食業では、賃上げ率の大幅な上昇が続いていましたが、2024年は一段落し、安定傾向となる予測になります。また、大手メーカーで相次いで賃上げが発表されている製造業ですが、産業全体でみると小幅な上昇にとどまり、下請け企業などの中小企業まで裾野広く大幅な賃上げは期待されないと予測された結果となります。医療・福祉業界など、昨今の賃上げの流れに影響を受けない産業もありますが、全体でみると全産業的な賃上げが予測された結果となりました。業界別賃上げ率予測ランキング賃上げ率の計算方法本記事の予測は『毎月勤労統計調査結果』フルタイム職員 現金支給額を利用して計算しております。ただし、これらの発表値をそのまま利用する場合、賃上げ率の月々のバラつきが大きく分析しづらいため、より分析しやすくするために本レポートではxenoBrainが独自に算出する『トレンド値』をベースに賃上げ率を算出しています。トレンド値は、季節性や統計的なノイズ(トレンド成分によらない突発的な数値の変動)を排除し、統計的なトレンド成分のみを抽出した値を意味し、発表値及び発表値ベースの予測値を平滑化したxenoBrainが独自に計算した数値となります。そのトレンド値を用いて、賃上げ率は以下の計算式により計算しております。本記事の賃上げ率=(前年同月のトレンド値 - 当月のトレンド値)/ 前年同月のトレンド値